虹の都へ
“須藤建設”。

詳しくは知らないけど、名前は知ってる。

確か、ビルとかマンションとか建てて……。

「ええっ!?」

あたしは驚いた。

「虹、もしかして…」

「そうだよ、その会社を経営している社長の息子だよ」

そう言った後、虹はニヤリと不敵に笑った。

社長の息子って、御曹司じゃないの!

「マジ?」

「マジ」

虹がそんなすごいところの人だったなんて……あたしは、驚いて口を開けることしかできない。

「だから心配するなって言ってんの。

わかった?」

「……はい」
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