虹の都へ
スーツにエプロン姿の虹が立っていた。

「えっと…今日は、あたしが当番でしょ?」

「今日は朝から重要な会議があるから、先に起きて作ったんだよ」

「あ、そうなの…」

重要な会議があるんだったら、なおさらじゃん。

そう思い、あたしはうつむいた。

全く、何してんのよ。

今日はあたしが当番なのに、2日続けて虹に作らせるなんて。

しっかりしろ、ってんの。

「瑞希?」

虹に名前を呼ばれて、あたしは顔をあげた。

「えっと、作らせちゃってごめんね?

今日はあたしが当番なのに」

「ん、気にするな」
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