虹の都へ
寝顔が変わってない?

その言葉は、あたしを嫌な方向に行かせようとする。

「別に、やらしい意味ではないのよ?」

「えっ?」

この人、何気にあたしの心を読んでる?

読んでなきゃ、そんなこと言わないよね?

目を丸くさせたあたしに、瀬名さんは笑い出す。

「ごめんね。

瑞希ちゃん、思ったことがみんな顔に出てるから、つい…」

顔に出てるって、あたしはどんな顔しながら聞いてるんだよ。

なんて思いながら、あたしは小さくため息をついた。

「昔ね、サークルの仲間と一緒によく飲みに行ってたの。

サークルのメンバーの中で虹が1番お酒に弱くて」
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