【中編】まさかの恋
突然声をかけられてあたしはキョトンとする。
何であたしの事知ってるんだろう。
あたし、そんな有名じゃないし。
むしろ地味だし。
何故?
分からないでいると、湯田先輩はニッコリ笑った。
「半田真姫ちゃんだよね」
フルネーム!?
何で知ってるの!?
オドオドしていると、湯田先輩は微笑みながら言った。
「可愛いね」
「は!?」
可愛い?
何を言ってるんだこの人は。
「冗談言わないでください!絶対ないですから」
あたしは両手をブンブン振って必死で否定した。
ふと旭を見ると、ムスッとしている。
すると湯田先輩はそんな不機嫌な旭の肩に手を置いて笑った。
「旭もこんな可愛い幼馴染じゃ、心配で仕方ないだろ?」
湯田先輩は何が言いたいんだろう。