Girls Kiss・『バレンタインのキス』
相変わらず良い食べっぷりだ。

「今年も美味しいバレンタイン、ありがとね」

「はいはい。…そう言えば、お前からは?」

「あっ、ちゃんと用意してあるよ」

そう言ってバックの中から、小さな包みを取り出した。

「はい、コレ。美味しいって評判の店から買ったの」

「ありがとな」

ラッピングが小さいながらもキレイで可愛い。

彼女は流行に敏感だから、きっと美味しいところのをわざわざ買って来てくれたんだろう。

彼女はあんまり料理が得意じゃないから。

「ねっねっ、開けて見てよ」

「分かった分かった」

ラッピングを傷付けないように、そっと丁寧に開けた。

5個入りのチョコレートだ。

「わあ、可愛い!」
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