てがみ
「じゃあ8時までな」


諦めて言うと、パッと表情がまた変わった。
くるくる変わる表情は見てて飽きないなぁ…


「本当?!でもなんで8時まで?」
「明日、俺も瑠衣もバイトが早番だろ?6時出勤、遅刻厳守じゃないか」
「あ、そっかー」


今が5時だから、あと3時間。
ちょっとそこら辺ぶらついて、7時くらいに夕飯をどっかで食べれば丁度いいだろう。


「とりあえずここ出ようぜ、どっか行きたいとこある?」


2時間くらい時間をつぶるせるといいんだけど…
と、身長が150センチ程度しかない瑠衣が、背伸びして片手を挙げている。
いわゆる、挙手。


「どした?」


キラキラしたいい笑顔で、瑠衣は口を開いた。


「カラオケに行きたいでーす」


なるほど…
< 37 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop