幼なじみは狼くん?

理奈side

『いい加減俺のものになれよ』
確かに拓哉はそう言った。

どういうことかわからず、黙ったまま立っていると、拓哉がゆっくり私の所に近づいてきた。
私は、いつもと様子が違う拓哉から反射的に逃げようと、後ろに後ずさったが、すぐに背中に壁が当たり、後ろに逃げられなくなってしまった。


横に逃げようとしたとたん顔の横に拓也の大きい手が置かれ私は、どこからも逃げられない状態になってしまった。

「なぁ。俺のこと好きか?」

「好きだよ。」

そう答えると、拓哉は眉を寄せて目を細めた。

「お前の好きは、友達としてか?それとも俺を男として好きなのか?」

そう言われるとなんと答えたら良いかわからずただ俯く事しかできなかった。


〈クイッ〉

いきなり顎を掴まれ顔をあげさせられた。

「何するの!」

「顔真っ赤だよ。じゃあこんな事したらどうする?」


拓哉の顔が近づいてきた。


(何?キスするつもり?)

「ヤッ!ンンッ!!」

逃げようとしたが、拓哉に片手で両手を抑えつけられ、片方の手で顎を掴まれてるため、身動きが、とれなくなっていた。
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