幼なじみは狼くん?
外に出るといきなり潤が私に抱きついてきた。


「理奈。俺…理奈の事が好きだ」


「えっ?」


「正直理奈と拓哉の関係を疑ってたんだ。でもさっき拓哉が他の女子と帰ってるのを見て、ヤッパリ違うんだって思った。」

(五十嵐さんの話本当だったんだ)


「ごめん。潤とは付き合えない。」


そう言うと潤は眉を寄せた。

「拓哉が好きなのか?」


(拓哉を好き?わからない…ただ他の女子と一緒にいると辛い。でも今まで拓哉の事は弟みたいにしか見えなくて…)


頭の中がグチャグチャになり、私は知らぬ間に涙を流していた。


「理奈!悪い。俺なんか悪いこと言った?」


「違うの!潤は、悪くないの!ただ、いろいろわからなくなってきちゃって……ごめん私もう行くね!」


私は、そう言うと潤を置いて走って学校を出た。
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