男子校は危機百発ッ!☆→イケメン男子と恋しよう←☆
椎榎の声が震えてる。
もしかして、…苦手?
女幽霊が、苦手?
おいおい。
マジ……
――チャンスじゃねぇか。
ちょっと、驚かせようか。
「椎榎……」
「な、なに…」
椎榎は俺を見上げる。
「…後ろの方の女、今、手招きしたぜ…」
なーんてなっ。
女(中身男)なんて一人しかいねぇし。
「う、嘘っ…。あ、あたしっ、…一人しか見えないよ……!」
…んなの当たり前だ。(笑)
一人しかいねぇもん。
笑いを必死に我慢して、
「……マジ、かよ…」
芝居を続けた。
「……う…ついッ…」
……ッ…!
目を潤わせて、上目遣いで俺を見る椎榎に、ドキッとした。
「……あたしっ、…苦手……」