男子校は危機百発ッ!☆→イケメン男子と恋しよう←☆
「まっ、待って!!!!」
力強く宇津井を押し返す。
「え?」
いやいやいや。
え?って言いたいのこっちですからっ!!
「い、今キスしようとした?!」
「え?!だ、だって、お前がいいよって」
………え?
「はぁーっ!?は、離れてよ!」
「わ、わりぃ」
宇津井は慌てて体を起こす。
あたしがいいよって、いつ言ったの!?
「勘違いしないでよっ」
あたしがいいよって言ったのは
「お風呂に入っていいよっていう意味なの!」
もうなんなのこの人、本当調子狂うっ!
「あ、あぁ、わりぃ、本当……」
困ったようにおでこに手を当てながら宇津井は謝ってきた。
「じゃ、じゃぁさ、あの好きって…」
…………。
……………。
「あ、あれはお風呂が好きだって言いたかったのっ」
イケメンの思考回路がもう本当によく理解できないよ……。
「そっか、俺じゃないのか……」
……あれ…?
しょんぼりしている宇津井がなんだか可愛く見えるあたしはいよいよ末期かもしれない。
「と、とにかく、お風呂ありがとうっ。…ごめんね、勝手に使っちゃってっ。じゃっ、おやすみ!!」
早口でそう言った後に、慌てて部屋から飛び出た。