男子校は危機百発ッ!☆→イケメン男子と恋しよう←☆
ほんのり肌寒い空気。
寮の回りは割と自然に豊かな感じ。
ぼんやり歩いていると、水のせせらぎの音が耳に入ってきた。
「……なんだろう?」
足は自然と音のする方へと向かった。
月の光に照らされ、河の水がまるで宝石みたいにキラキラと輝く。
ゆったり流れていて、その音はまるでオルゴールを聞いてるみたいな気持ちにさせられる。
「……綺麗…」
夜の河。
それは今までに目にしたことのない、なんとも神秘的な風景だった。
「……あっ…」
月光を浴び、河添に腰かけている人が居た。
艶を放つ黒い髪がとても目立つ。
間違えなくあの人だ。
「……淨弥君」
あたしの声に反応し、顔を上げこちらを見る。
ドキッ−−……
綺麗に輝く瞳。
長い睫毛。
地面についてる綺麗で長い指。
「………椎」
淨弥君はそう言って、少し微笑んだ。