男子校は危機百発ッ!☆→イケメン男子と恋しよう←☆
Stage.4◆文化祭の恋嵐
翌日。
階段を下り、食堂へ向かうと、
「椎榎ちゃんおっはよー!」
「ぐわっっ!!」
誰かにいきなり背後から抱き着かれて驚く。
「おーはーよー♪」
横からひょこっと顔を見せるのは、靖杜だった。
「っ!は、離してっ!」
靖杜から逃げようともじもじ動いていると、
靖杜は更に強く抱き着いてきて、どうも逃げられない状況なのである。
「……あっ!椎ぃ〜榎ぁ〜!ていうか、靖杜ずる〜いっ!僕も椎榎に抱きつく!」
遠くからバタバタなんか走ってきたかと思ったら、唯抖だった。
唯抖は走ってきて、その勢いで前からあたしに抱きつく。
「うぐっ!!」
前から後ろから!
あたしはコラアに抱き着かれてる木じゃないんだぜっ!?
「くっ、苦し…」
顔を歪め、苦しさを訴える。
「ほら〜、靖杜が椎榎に抱きつくから苦しいって言ってるじゃ〜んっ!離してよぉ〜!」
唯抖は口を尖らせながら靖杜を睨む。