トランプ帝国記
だよ。今日も調子がいい」


「バルトさんならどんなとこでも元気にやってけるよ」


「ちょっとフェイさんっうちの旦那どうにかしてよお」


「また痴話喧嘩ですか？仲良いですね」



いつものことのようにフェイは人々と会話をしていく。


フェイはすごく町の人ととけ込んでいた。


それだけ町の人と近い存在なんだと、れんげは感じる。


「今から町役場に行ってさっきいた二人と合流する。


この国の七番とエースだ。覚えてるか？」


「教会にいた女の人と男の人…？」


「そう。それとあと一人、この召集の鍵を握ってる人物も…」





役場は宮殿の見える場所にある。


ここまで来ると、役場の人間か警備員が増えて雰囲気が重くなる。


役場は真四角に大きく構えられ、その周りには頑丈な囲いがしてある。


門から役場の入り口までは、花に囲まれた一本の道が延びている。


役場の門前には警備員が二人構えていて、それをくぐり花壇を通るとやたらと大きなつくりの扉が開けてあった。


中に入るとそこは人ばかりで、話し声でざわざわとても騒がしい。


建物の中央に、教会にいた二人が待っていた。

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表紙・目次

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