トランプ帝国記
蓋を外し、中から茶色の厚い紙を取り出す。


「まずこれからですが、JとA、7番が揃った時点で、クラブ国を目指して行きます」


変色した古い地図をテーブルに広げると、フェイとリアが周りに集まった。


一人離れてしまったれんげも、恐る恐る近くまで寄り、地図をみる。




4つの国は面積が全く違っていた。


一番小さなハートの国の右横に、覆い被さるように東西に長いダイヤの国がある。


その下に一番大きなクラブ国が四角く構えていて、左斜め下にスペード国がやや南北に広くある。


現在地であるスペード国ねセフォードはクラブ国とは離れていて、国の左下にある。


クロードは、指でセフォードを指しクラブ国へその指をゆっくりずらす。


「ここからクラブ国へ向かう進路で、それぞれの町にいる兵たちを集めていきます。


4つの国の合流点は、クラブ国の中で一番4つの国に近い町、ガイルです」


4人は無言で説明を頭に入れていた。


「ガイルが帝王の宮殿がある町?」


クロードに対してリアが初めて口をきいた。


「そう。そこで揃った時点で帝王が指示を出します」


「クラブ国はJなしで集まるんですか?」
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