トランプ帝国記
証である肩の印、カードが引き継がれていなければ、そこで終わりです。
他国と交渉することは不可能になります。
たった一人でもね」
クロードの目を見ていたリアの顔が不安で歪む。
フェイがクロードの話に補足して、更に不安をかき立てる。
「Jが管理している本には、兵士の名が署してあった。
それを頼りに何度か村や町を訪れたりしていたんだが、何年か前に各地で流行った疫病で、その後がわからない者もいる…。
急死なら、受け継がれている可能性は低い。」
「…」
フェイは一点をぼんやり見つめながら難しい顔をした。
そのとき、リアは哀れむような悲しい目でフェイを見たのを、れんげは見逃さなかった。
キアーはこの国の状況に、いつになく真剣な表情を見せた。
「仕方ありませんよ。
フェイやキアー君のように優秀な戦い手であることを祈りましょう。」
フェイはぱっと顔を上げ、リアとキアー、れんげを向く。
「それよりもまず、揃うかが問題だ。
とにかく王に従う。
俺たちはスペードの兵士を当たるしかない。」
「…。」
リアはフェイと目を合わすとすぐさま首を下に下ろした。
他国と交渉することは不可能になります。
たった一人でもね」
クロードの目を見ていたリアの顔が不安で歪む。
フェイがクロードの話に補足して、更に不安をかき立てる。
「Jが管理している本には、兵士の名が署してあった。
それを頼りに何度か村や町を訪れたりしていたんだが、何年か前に各地で流行った疫病で、その後がわからない者もいる…。
急死なら、受け継がれている可能性は低い。」
「…」
フェイは一点をぼんやり見つめながら難しい顔をした。
そのとき、リアは哀れむような悲しい目でフェイを見たのを、れんげは見逃さなかった。
キアーはこの国の状況に、いつになく真剣な表情を見せた。
「仕方ありませんよ。
フェイやキアー君のように優秀な戦い手であることを祈りましょう。」
フェイはぱっと顔を上げ、リアとキアー、れんげを向く。
「それよりもまず、揃うかが問題だ。
とにかく王に従う。
俺たちはスペードの兵士を当たるしかない。」
「…。」
リアはフェイと目を合わすとすぐさま首を下に下ろした。