トランプ帝国記
それからというもの、地代の支払い日前には、必ずポストに封筒がおかれるようになった。


青年たちは妙に思いながらも、まさかこの施設の子供がしていることだとは、思いもしなかった。


ストライドの団員の仕業だなんて―…。





1年の間、リアは団員に警戒しながら、盗んだ金を少しずつ服に隠した。


プロである他の団員の力を借りなければ、一人ではまだ仕事ができないからだ。


だがそれが、いつまでも続くわけはなかった―……。

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