また恋をした、その時に。【完全版】
◯序章◯
心美
—20xx年。12月。
この度、私は大切な人と結婚する事になりました—
今は
入籍も済ませ、私達は引越しの為リビングで荷造りをしている所で。
カーテンがない部屋には太陽の光がまぶしいほどに降り注いでいました。
「心美、この写真は?大切にしてる写真みたいだけど、ダンボールの中に入れて持っていく?」
そう言って彼は
私の木の机の上から写真立てを手に取った。
「ううん。バックの中に入れてくから大丈夫
。ありがとう。」
「この写真さ、何でそんなに大事にしてんの?心美の子どもの時の写真見せてもらった事あるケドさ。この写真だけ扱いが別格。動物園で撮った…写真?」
彼はフッと笑いながら私に尋ねる。
「そう。小さい頃から動物園に行くのが好きだったの。ねぇ、この写真の秘密、知りたい?」
【また恋をした、その時に。】