君の笑顔
夕方の約束の時間になり、私は先日オープンしたばかりの、まだ塗料とかの臭いが若干残る、そして何より佐竹さんがいるであろうそのお店の駐車場に着き、大きく深呼吸をして車を降りた。
すごい緊張で思うように足が動かない。
このままじゃ声も出せないみたい。
ちょっと変な人と思われるような足取りで何度も咳払いをしながら、店の入口に向かう。
入口に立ち、もう一度大きく深呼吸。それと同時に店内にいる佐竹さんを見つけてしまい、私の心臓は壊れるか、外に飛び出すのではないかと思うくらい、大きくめちゃくちゃ忙しそうに騒ぎはじめた。