初恋
8時30分。

40名が座席に揃い
簡単な式の説明が行われた。

前の席はさっきの彼女で
名前を【戸村 サチ】といった。

サチはさくらを気に入ったらしく、よく話した。

「ねぇ、さくら。
放課後あそばない?
私夕方から用事あるけど
けっこう遊べるし!」

「わぁ-っ。いいね!あそぼ!」


式のあと、サチとさくらは
遊ぶことにした。

はた目から見ると
明らかに不釣り合いな
2人だったが、2人に
そんなことは関係なかった。


制服で入るゲームセンターやアイスクリーム店は独特の雰囲気を持ち合わせていて、いつも来ているのに少し緊張した。

アイスクリーム店にいるとき、男子グループが店内に入ってきた。


その時すかさずサチが言った。
「あっ!クドカンだ!ほら!さくら!!クドカン!!!」

サチがいきなりさくらの腕を揺すったので、さくらのすくったアイスクリームがスプーンから床に落ちた。

「クドカン?誰それ??」


さくらは落ちたアイスクリームを眺めて言った。

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