私の好きな彼女、私を愛した彼氏

そして……その夜1本の電話が―――――。


『学祭が終わった後さ、中央公園である花火大会に行こうよ。』










「ぁ、これ夏祭り?」
「ん?……あぁ。高校3年の時に地元であった花火大会の時の写真だよ。ちなみに夏祭りってより秋祭り。10月の中頃だからね。」
「へぇ…。浴衣姿、結構イケてんじゃん。」
「……そう?」
「隣は友達?…じゃねぇな。」
「ぇ?」
「親友だろ?絶対にそーだろっ。俺、昔から感だけは良いんだよね。」
「……何で、そう思うの?」
「他の写真もそうなんだけど、この子と写ってる時のアキ…すっげー幸せそうな顔してるからさ。」

ハルキ、それは違うよ。

彼女は彼で…親友じゃなくて恋人。
だけど、それは事実なようで所詮妄想の域を出る事はない戯言と同じ。






……ハルに会いたい。

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