真紅の翼



――でも…

と、少女は考える。

家族なんて、

自分にとって不要なものだったのだ。

要らないと思った。

自分は愛されていないと思った、と。

それなのにこの

とらえどころの無い虚無感は何だろう、

と自分に問うた。















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