ココアが欲しいんだ【季節短編】






マフラーに顔を埋めながら、ゆっくりと近所を歩く。




凍るように寒い昼下がりはすごく寒い。




マフラーから白い息が漏れた。




自然と頬が淡くりんごのように赤くなるのはこの寒さのせいだろうか。




歩く足がなんとなく弾む。




一体アタシはどうしたというのだろう。




なんだかウキウキしている。




変なものでも食べたかしら?




でも今日食べたのは年越しそばだけ。




アタシはその意味が分からないまま歩いた。




自分自身が分からないってこういう事なのか。




アタシはふと思った。
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