ココアが欲しいんだ【季節短編】






自販機に着いた。




でもあの人はいない。




「…当然か」




ふと現実に戻ったかのような気がした。




元旦だというのに来れる方がおかしい。




だけど…




なんとなく期待していたのかもしれない。




来てくれるって。




「……」




アタシは自販機の前に立ち、待ち続けた。




ただ黙々と。




こんなに寒いのになんで立ってるのかな。




いつもならすぐに帰るでしょ?




自分に問いかける。
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