恋愛日和―愛してるの意味-
思い出すのは…
もうどれくらい前のことだろう。
風化した景色に想い。
私が生きていた頃、
私達が同じ時を歩み、
同じ気持ちを共有出来ていた
あの頃。

『ね―っ!!!!
 いい加減okしてよ!!』
『うるせ―!!』

風が通り抜ける校舎
私達は走り回った。


幼かった恋心は、
私の心から溢れ出して
止まらない。
『好きっ…』
何度言っても
足りないくらいだ。
あなたの瞳に映りたいっ。
私を見て欲しい!
ただ…それだけでいいの。

だから、追いかけた。
どこまでも追いかけた…。



『何よ―!!好きだって
 言ってんじゃん!
 私のものになってよ!』
『絶対に嫌だねっ!』


なのに…彼には
いつも逃げられてばかり。
私は平気なフリをしてるけど
本当はね…
本当は泣きそうなくらい
不安な夜もあったの。
この恋は私が手を離したら
終わってしまう。
彼はけして追いかけてきては
くれないもの…。

友達からも
毎日のように言われた。


―――私はバカな女―――だと。

どうしても報われない想い…。
きっと私の想いは
それに値するのだ。
それでも……
彼が笑ってくれるから。
と自分に言い聞かせてきたけれど
もう
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