恋愛日和―愛してるの意味-
―2章―『恋の方程式』
この世に
人と人の重さを
計れる天秤があるのなら
彼の中での方程式は

『親友>彼女』

『親友<彼女』

どちらが
成り立つのだろう。


「俺、彼女と別れた。」
「…そーですか。で??」
「で?って、それだけ?!
 何か他にコメントないのっ?」
「ありませんが何か?」
「ひでぇぇ―。何で?とか
 振られたの?とか
 慰めてあげようか?
 とかないの?」
「何で私が。
 …別の彼女にでも
 頼みなさいよ。
 やさし―く、
 慰めてくれるわよ?」

私は『別の彼女』の
部分を強調し
嫌味ったらしく
言い放ったが
彼は怯む様子がない。

「ヤダ。12Pなんて、
 俺体がもたない。」
「真昼間から
 卑猥な単語を吐くなッ!!
 ってか、12って…
 また増えてるじゃない。」
「ん―っ、そうだっけ?
 …あぁ、そうそう。
 3日前、ナンパされたの
 駅前で。」
「……アンタ、
 いつか後ろから刺されるよ。」

目の前で駄々を捏ねるのは
私の親友。
モテ男だから、
ガールフレンド…
まぁ、半数以上が
セフレだろうが
その数も10本の指に
収まらなくなったようだ。
だが…本人に悪意は
全く無し。
ある意味一番タチが悪い。

< 5 / 22 >

この作品をシェア

pagetop