君、会いたい
普通なら…普通ならズキッと心を傷めるかもしれない。
忘れちゃやだよって思うかもしれない。
だけど私は知ってるんだ。
それが、颯矢なりの我が儘なんだと。
『俺だって離れたくない』
だけど、すんなり受け止めるのも…なんかね。
「そっか…それは悲しいね」
私は体を離して…ニッコリと笑った。
「望美…全然悲しそうじゃないじゃん」
そう言って颯矢は拗ねた。
や、ヤバい…。
可愛い…きゅん。
勿論、悲しくないわけがない。
ちょっと意地悪しただけ。
「颯矢だって…冗談でしょ?」
私は颯矢の頭に手をポンと乗せる。