理由尋問
「お父さん、このコ自分に似ててなんか親近感があって。…多分、あたしこのコの事好き。でもね、ちゃんと好きなのかわからないの。だからこれからこのコを知って好きになりたい。お父さん、飼ってもいいですか?」
ドキドキしながら聞くとお父さんはニコッと笑った。
「雪乃がそこまで言うとは思わなくて驚いたけど、そこまで真剣に考えたならお父さん安心して任せられる。」
「ほっほんと?いいの?」
「うん。そのかわり!ちゃんとしつけするんだぞ?」
「うん!する!するよ!ありがとっ」
そう言うとお父さんは笑って初めて雪乃と関わった気がすると言った。
「え?いつも話してるよ?」
「そうなんだけど、…お母さんが亡くなってからの雪乃はなんか違うような気がして。」
「え?」
「すまん。なんでもない。…さて!ご飯にしようか!そのコの名前は?」
「にゃあ」
「じゃあ?まだ決めてないのか?」
「にゃあ!」
「ニャーァ!」
にゃあがタイミング良くないた。2人顔を見合わせて笑ってしまった。
ほんとに笑ったのは何年振りだろ。凄く幸せな気分。にゃあがうちに来てくれてよかった。