理由尋問
「いいの。ほっといて。」
あたしは猫塚を冷たい目で睨んでその場を去った。
危なかった。あと少しで裏が出るとこだった。
ほんとにあの目は嫌い。
さっきも言いそうになった。
゙あたしの理由"
自然と足がオアシスに向かっていた。
「はぁ、やっぱりここはいいなぁ。おちつく…」
いつもみたいに空を見上げるといつもみたいに涙が流れた。
なんで流れるのか…
空を見てると流れる。これが理由。ほんとに?
ボーっとしてると猫塚がきた。
あえて何も言わないでいると、あたしの横に立った。
「なんでいるの。」
「なんでだと思う?」
また質問…。ほんとこいつめんどくさい。
「また理由?」
「わかってんじゃん。俺は理由がなきゃここに来ないし、ここにいない。」
「理由。…教えて」
「…俺が、ここに来たのはあんたを追いかけたから。ここにいるのは、あんたに謝るため。」
「え?謝る?」