理由尋問
お母さんは死ぬ前にベットの上であたしに言った
「雪乃、お母さんお願いがあるんだ、聞いてくれる?」
「うん!雪乃聞くよ!ままのお願い叶えてあげる♪」
あたしがそう言った時のお母さんの顔は凄く温かかった。
「そう、雪乃。お母さんね、もう少ししたら雪乃とお話できなくなるの。もし、そうなってもいい子でいてね。」
「ままとお話できないの?なんで?雪乃。もっといい子になるよ?お話いっぱいしよ?」
あたしの目には涙が溜まっていた。
「たくさんお話しましょ。お母さんも雪乃とたくさんお話したいわ。」
「ほんと?ままといっぱいお話できる?」
「うん。だから雪乃、泣かないで?」
あたしは涙が溜まった目をゴシゴシ拭いてお母さんに笑って見せた。
「雪乃もう泣かないよ!えらい?」
「うんっ偉いね」
「パパのこと困らせないでね。雪乃はいい子だから大丈夫かな」
「うん!大丈夫だよ!」
「雪乃。大すきよ」
お母さんはあたしを抱きしめた。力いっぱい抱きしめた。
その夜お母さんは逝ってしまった。