理由尋問

｢それからのあたしは､いい子でいる事にしたの｡もう泣かないって誓ったの｡だからお父さんにも迷惑かけないようにしてきた｡｣




お父さんは何も言わないで真剣に聞いていた｡




｢でもね､お父さん､あたし…今日その約束破っちゃった｡｣


｢え?｣


｢泣いちゃったんだ｡もう泣かないって決めたのに｡ある人のせいで｡でも､あたし嬉しかったんだ｡約束破っちゃったけど､嬉しかった｡もう泣いていいよ､頑張ったって言われたみたいで嬉しかったんだ｡｣




お父さんを見たらお父さんは泣いていた｡




｢お父さん?!｣


｢雪乃…ごめんな…お父さん､気づいてやれなくて｡｣




あたしもお父さんと泣いた｡




｢ごめんな…お父さん何にも言えないよ…｣


｢全然大丈夫だよっ｣




するとお父さんはあたしを抱きしめた｡




｢何を言ったらいいのかわからない｡だけど､お母さんがしたみたいに今までの分抱きしめる｡こんな事で埋まるなんて思ってないけど｡これしか出来ないよ｣


｢お父さん…っ｣




あたしとお父さんは泣いた｡泣き止んでからお父さんはこの年でこんなに泣くとはとか言って恥ずかし笑いしてたけどあたしは凄く嬉しかった｡



ありがと､お父さん｡