理由尋問


「ごめん、俺ら行くわ」




あたしの手を引っ張って歩き出した。

ついたのはオアシスだった。
秀はあたしの方を向いた。




「何泣いてんの?」


「わかんない。…何でもないから、帰ろ」




あたしが行こうとしたら手首を掴まれた




「どおしたんだよ」


「何でもない。ただ泣いただけ。あたしもわかんないからこれ以上聞かないで」


「…あっそ、わかった。」




あたしの手首を離して歩き始めた。


あたし何してんの?
何で歩かないの?何でまたボヤケてんの?わけわかんない




「何してんの」


「わっわかんないよぉーっ…」




何故かあたしは泣き出した。
秀が寄って来た時ホッとした。

意味わかんなくなかった。
あたしが泣いた理由もあたしが怒った理由もわかったよ。




「何で泣いてんの?」




秀お得意の理由尋問。
今日の理由はちゃんと聞いて。



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