キスミー★チョコレート
「ど〜しよっかなぁ〜」
未来が続けてチラ見しながら駄々っていると、
りっくんがその視線にやっと気付いた。
「田野岡さん」
りっくんが未来に向き直って、真剣な面持ちでお願いを…
「田野岡さん、お願いし…」
「どっどどどうぞぉ〜!」
お願いを…しなくてすんだ。
未来は顔を真っ赤にして、
本来編入生のりっくんのために用意されていた、一番後ろの席に、
これまた忙しなく移動していった。