【童話シリーズ第1弾】ふしぎの国のアリス
アリス登場
あるところに、アリスという少女がいました。
アリスは近所で有名な、ひねくれた娘でした。
ある秋の晴れた日のこと。
アリスは土手の木の下にしゃがみこんでいました。
小鳥がさえずいだり、木の葉がサワサワいっていたり。
とってものどかな、ところでした。
アリスはお姉さんと一緒に、本を読んでいる・・・・・・・・・はずでした。
「チッ!何でこんなにつまんねえんだよ!クソッ、つまんな過ぎて反吐が出る!」
しかし、アリスが本など読むはずがありません。
何と言っても、近所で有名なひねくれた娘であり、近所で恐れられている娘なのですから。
そんなおとなしいことをするはずがなかったのです。
「アリス、もう少しおしとやかにしたらどう?スカートなのにそんなに座り込んじゃって」
お姉さんは本を片手に、呆れたようにアリスを見ました。
「あ?姉貴こそ、そんな地味なことばっかりやってて、つまんなくねえの?いつか目が腐るわ」
アリスはそう吐き捨てて、視線を前に向けました。
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