ロシアンルーレット【コミカルアクション】
 寝よ。


 誰かにとがめられたら起きればいい…。



 そんな小学生みたいな安易な考えで机に伏せたが、コトッという硬いものが机に当たる音がして、自分のネックレスの存在を思い出した。


 あのバーで兄貴、このネックレスは自分のものだから返せって言ってたよな。


 兄貴にとって必要なものなんだろうか?


 俺は首から外して薄緑の石の部分を注意深く観察してみた。


 こんななんの変哲もない…


 あ…あった、変哲!


 雫形の丸みを帯びた部分の側面に、直径1mmもない程の小さな穴があるのに気付いた。


< 143 / 463 >

この作品をシェア

pagetop