ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「わかってる、わかってるよ、兄貴だろ?わかってるから…しっかりしろよ母さん!!


 母さん…!!」


 涙で俺の視界が曇り、母が霞んで見えなくなったから、俺は母から手渡された何かを握ったままの左手で両目を擦った。


 一時は開けた視界も、すぐまた曇ってしまい、俺は母を見ることを諦めてしまった。


「起きてよ…母さん…俺、腹が減ったんだ。


 何か作って…。」


 無駄だとわかってて、でも、そう言わずにはいられなかった。


< 154 / 463 >

この作品をシェア

pagetop