ロシアンルーレット【コミカルアクション】









「母さん…」










「おい、皆人、起きろって。皆人!!」


 頭を鷲掴みにされた上に激しくゆすられ、脳味噌が飛び出しそうだった。


 しぶしぶ顔を上げると、俺の眠りを妨げた張本人は呆れたように苦笑し、俺の隣の席にドスンと腰を下ろした。


「何が『母さん…』だ、マザコンが。目と口から正体不明の液体分泌してるぞ。」


「うるせーよ。」


 まだ意識が朦朧とする中、にやけたそいつに毒づきながら、俺は口元をぬぐった。



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