ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「お前さぁ、受付のゆみちゃん泣かせたろ?」


「誰だよ?それ。」


 俺はおもむろに顔をしかめ、良治を見て、ついでに良治の後方の壁掛け時計に目をやりながら聞いた。


 時計の針は11時20分を指しており、俺は30分程ぐっすり眠っていたことを悟った。


「総合受付のゆみちゃんだよ。お前に怒られたって泣いてたぞ。」


 ああ、あいつか…ノアの相談をご丁寧に俺に取り次いだ…確か『新垣』とかいう若い女。


「俺は正当な事しか言ってねーし。泣くほどのことかぁ?めんどくせー女だな。」


 益々俺の顔が歪むのを俺自身感じた。


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