ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「そりゃそうだろ?知ってたらこんなこと絶対させないさ。チワワくん殴ってでも、そんな計画阻止したよ!」


 涙目になりながら、必死で抗議した。


「チワワくん?ああ…石原のことか。あいつも相当な役者だろ?」


 へ?チワワくん、兄貴の手下(!?)だったのか。


「ちきしょー、いてぇよ、くそチワワめ、ちきしょー。」


 あまりに腹立たしい事実に、ブツブツ文句を言い続けていると、


「うるさいから、もう少し寝てろ。」


 と言って、兄貴が俺の腕に慣れた手付きで注射針をブッスリ差し込んだ。


 え?免許は?何注入した?


 そんなこと考えたのはほんの一瞬で、俺はすぐ、再び眠りの淵に落ちていった。





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