ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「タイヤを狙って。」


 女が何でも無い事の様に、すまし顔で言う。


「もぉ~~~。」


 子どもの様に膨れて、俺は仕方なく蔦山さんから奪った銃を手に、窓から身を乗り出した。


 が、後続の助手席からは、サングラスの男が、すでにこちらに向かってバカデカい狙撃銃を構えていた。


 慌てて身を引っ込めると、もの凄い音を立てて、助手席側のサイドミラーが砕け散った。


 右車線を走っていたが、すぐに大型トラックに追いつき道を塞がれた。


 運が悪いことに、左車線も大型のクレーン搭載トラックが走っている。


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