ロシアンルーレット【コミカルアクション】
 全力で走ったが、ものすごい爆発音がして、俺たち三人は思い切り地を蹴って飛び上がるも、爆風に吹き飛ばされて、その場に転がった。


 俺…なんとか無事らしい。


 低い呻き声も聞こえるので、蔦山さんも生きてるようだ。


 俺があまりの衝撃になかなか動けずにいると、女は何事もなかったように、もうすでに立ち上がっており、服に付いた泥を払っていた。


「これで少しは時間が稼げるわ。」


 そう素敵に微笑むと、地に転がる俺たちを無視して歩き始める。


 慌てて重い身体を持ち上げて蔦山さんの元へ行き、後ろ手に拘束されている蔦山さんの腕を掴んで、持ち上げた。


 蔦山さんは、俺に引き上げられ難儀そうに立ち上がると、仕方なく俺と共に女の後を追った。


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