ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「バカヤロー!何故一発で仕留めない??」


 桜庭が俺を怒鳴りつける。


 そんなん言われても…あれでも実の父親ですし!?


 俺の知ってる桜庭からは想像もつかないような取り乱しようで、桜庭は携帯を取り出し、


「日置をココへ寄越せ。」


 と電話が繋がるなり、捲くし立てるように言った。


 撃たれた左肩を右手で押さえ、よろよろと後ずさり、やっとのことで壁にもたれかかった親父は、痛みに呼吸を荒げて肩を大きく上下させている。


「あんたこそ、正気かよ!?」


 親父に向かって呆れたように問う。


「当たり前だ。」


 涼しい顔で言い張った。



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