ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「お前が、ポリーナが盗み出した情報を持っていたとはなぁ。蔦山をお前に付けといて正解だったよ。」


 親父がまた無駄なアホトークを始めた。


 ええい、黙れ!


「あんたのせいで、蔦山さんは…」


 俺は銃口を再び親父に向けた。


 蔦山さんは、親父に忠誠を誓ったせいで、兄貴にあんな目に遭わされて、しかも最愛のまどかさんまで自らの手に掛けた。


 そうに違いないんだ…いや、そうであったと信じたい。


「蔦山なら、無事保護された。一命は取り留めた、安心しろ。」


 少しだけ瞳を揺らして親父が言った。


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