ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「完了。」


 情報処理の女が声高に叫び、まるで演奏を終えたフィルハーモニー楽団の指揮者のように、両手を鮮やかに跳ね上げた。


 全員がモニターの数字を見る。


 “00:07:05:83”


 止まった。


 大してギリギリでもないところが、若干拍子抜け。


 親父は力なく、ゆっくり静かに、その重い瞼を伏せた。







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