ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「多恵の監督不行き届きだ。」


 谷口は益々頭をうな垂れながらも、まだ口答えする。


「あの暴れん坊ぶりは、間違いなくあんたのDNAが原因よ。」


 そう捨て台詞を残し、理沙は今度こそ谷口に背を向けて出口へと歩き出した。


 一部始終を静かに見守っていた乃亜も、谷口に軽く会釈をして理沙の後に続いた。


「初々しいね~。女にルーズな皆人が夢中になる訳だ。」


 谷口は独り言を呟いて苦笑した。






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