ロシアンルーレット【コミカルアクション】
 間抜けなクソオヤジ。


 兄貴はカリスマ的話術で俺を洗脳するんじゃなかったのか?


 俺を説得するどころか、罪もない一般市民を殺すと脅迫してきたじゃねーか。


 気をつけるもクソもねーだろーが!


「俺は… どうすりゃいい?」


 絶望に近い諦めから、小さな声で兄貴に尋ねた。


「いい子だ、皆人。今から言う店に5分で行け。そこである人物と会ってもらう。その男が今回の仕事の計画とお前の役割を説明する。俺は今、複数の捜査官にマークされてて動ける状態じゃないんでね。お前に会えなくて残念だよ。店の名は『ノーマ・ジーン』。それと、耳の聞こえない美しい彼女によろしく伝えてくれ。」


 兄貴はそう言うと一方的に電話を切った。




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