ありがと。
どんなに嫌で嫌で仕方なくても、
世の中には受け入れなければならない運命がある。
最近つくづく感じているコト。
―――4月8日。
北聖高校、入学式当日の朝。
「あらー!!似合うじゃないの愛!可愛いわよ!」
私は、北聖高校の制服を着て、両親の前にいる。
「・・・」
「やっぱり良い高校は制服もお洒落よね♪」
「・・・」
「どうしたの、笑って笑って!入学式なんだから」
「・・・あは(完璧な作り笑い)」
この日を迎えることを、どれだけ呪ったことか。
ただ、黒魔術っていうのも所詮はないんだよね・・・
・・・いや、分かってはいた。けど・・・
最後の望み?
『運命を変える黒魔法』とやらを、必死にかけていた悲しい自分。
もう高校生になるという人物がやるべきことではないと気づいたのは、「飯食いに行くかー?」とノックもせずに部屋に入ってきた父に、呪いの呪文を言いながら踊っているところを見られてからだ。
それからはしょうがなく諦めている。
9時頃。私の重たい足取りは、北聖高校、1-Aに向かっていた。
「あー、もう嫌・・・逃げたいよぉ・・・」
北聖高校に通うことが決定してから、何度となく行ってきたセリフ。
何故、こんなに共学が嫌か。
こんなにも共学を嫌うか。
そんなの単純――――――――
―――ガラッ。
「ぎゃははははっ!お、よっしー同クラ!」
「やほーい!まじ感激THANKS★」
「ははは、お前まじキメェ」
・・・今すぐドアを閉めてUターンしたい衝動に駆られる。
でもそんなことが出来る訳がなく、机の合間を縫って自分の席についた。
途端に、前の席に座っていた男子に声をかけられる。
「サオトメ・・・早乙女、愛?」
「・・・ですが」
馴れ馴れしい。うざったい。顔見るな。近寄るな。
すでに、私の『症状』は出ていた。
「へー可愛いじゃん♪これからよろしくー愛ー♪」
ポン、と私の肩を・・
叩く。
「気安く触るなああああ!!」
咄嗟に、手が出ていた。
ざわつく教室に、ようやく正気に戻る。
―――そう。
私が『共学』をとことんまで嫌った、その理由――――。
それは、『極度の男嫌い』ということだった。
世の中には受け入れなければならない運命がある。
最近つくづく感じているコト。
―――4月8日。
北聖高校、入学式当日の朝。
「あらー!!似合うじゃないの愛!可愛いわよ!」
私は、北聖高校の制服を着て、両親の前にいる。
「・・・」
「やっぱり良い高校は制服もお洒落よね♪」
「・・・」
「どうしたの、笑って笑って!入学式なんだから」
「・・・あは(完璧な作り笑い)」
この日を迎えることを、どれだけ呪ったことか。
ただ、黒魔術っていうのも所詮はないんだよね・・・
・・・いや、分かってはいた。けど・・・
最後の望み?
『運命を変える黒魔法』とやらを、必死にかけていた悲しい自分。
もう高校生になるという人物がやるべきことではないと気づいたのは、「飯食いに行くかー?」とノックもせずに部屋に入ってきた父に、呪いの呪文を言いながら踊っているところを見られてからだ。
それからはしょうがなく諦めている。
9時頃。私の重たい足取りは、北聖高校、1-Aに向かっていた。
「あー、もう嫌・・・逃げたいよぉ・・・」
北聖高校に通うことが決定してから、何度となく行ってきたセリフ。
何故、こんなに共学が嫌か。
こんなにも共学を嫌うか。
そんなの単純――――――――
―――ガラッ。
「ぎゃははははっ!お、よっしー同クラ!」
「やほーい!まじ感激THANKS★」
「ははは、お前まじキメェ」
・・・今すぐドアを閉めてUターンしたい衝動に駆られる。
でもそんなことが出来る訳がなく、机の合間を縫って自分の席についた。
途端に、前の席に座っていた男子に声をかけられる。
「サオトメ・・・早乙女、愛?」
「・・・ですが」
馴れ馴れしい。うざったい。顔見るな。近寄るな。
すでに、私の『症状』は出ていた。
「へー可愛いじゃん♪これからよろしくー愛ー♪」
ポン、と私の肩を・・
叩く。
「気安く触るなああああ!!」
咄嗟に、手が出ていた。
ざわつく教室に、ようやく正気に戻る。
―――そう。
私が『共学』をとことんまで嫌った、その理由――――。
それは、『極度の男嫌い』ということだった。