現実RPG2
「ライトニング!」


ボン!


地面に埋まった光の弾は、拓馬の言葉の次の瞬間、空高くへと跳ね上がった。


その軌道に居たルカは、見事に喰らった。


「きゃぁあああ!」


ルカは3メートル程上空へ吹き飛ばされ、ドサリと倒れた。


地面に埋まったときに爆発を起こしたライトニングだったが、残った威力でも充分すぎる程のダメージを与えられたようだ。


3メートルも上空へ飛ぶほどの威力では、もはや死んでしまってもおかしくはない。


しかし、それは並の人間の話だった。


ルカはそれを遥かに凌駕していた。


何事もなかったように、立ち上がったのだ。


「ちょっと、痛かった」


無表情で、またしても拓馬に近づいてくるルカ。


「痛いでしょ、そういうことすると」


と、右腕を浅く切り裂かれた。


「ぐぁっ……」


右腕が痛いと思ったと同時に、太ももにも激痛が走った。


ルカが、まるで人形のような表情で拓馬を斬りつけてくる。


ダメだ……死んだ……。


ザン!


そのとき、ルカが背中から血を流してバタリと倒れた。


「何か、デジャブだな」


見上げたそこには、ルイが立っていた。
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