現実RPG2
※すれ違い
夜もだいぶ更けてきた。
視界は悪くなる一方だと言うのに、腕時計のレーダーから一向にルカの姿が消えない。
なんてしつこいんだ……仕方ない、ここは一度、家に避難しよう。
ルイは住宅街に入ると、自宅を目指した。
マンションの階段を登り、三階へ到達すると、ドアを開けて中に入った。
「おかえり」
と、家の中から声が聞こえる。オヤジの声だ。
「ただいま」
ルイは鎧を脱ぐと、剣を置いて座った。
「お前、またそんな格好で外に出ていたのか」
オヤジがタメ息交じりに言う。
「しょうがねぇだろ。外でモンスターに遭ったらどうすんだよ」
「お前は剣に頼り過ぎなんだよ。男なら拳で戦え、拳で」
「うるせぇよ」
ルイは冷蔵庫を開けると、ペットボトルのお茶を取り出して喉を潤した。
「そんなことだから、たかが女なんかに勝てないんだよ」
ルカのことを言っているようだ。ルカのことは、オヤジもよく知っている。
ルイと幼馴染で、小さい頃はよく遊んだものだった。
しかしその頃から、喧嘩をしては負けていた。未だ、一度もルカには勝ったことがない。
「あ、そうだ。夕方、例の拓馬君が家に来たよ」
……何だと。
視界は悪くなる一方だと言うのに、腕時計のレーダーから一向にルカの姿が消えない。
なんてしつこいんだ……仕方ない、ここは一度、家に避難しよう。
ルイは住宅街に入ると、自宅を目指した。
マンションの階段を登り、三階へ到達すると、ドアを開けて中に入った。
「おかえり」
と、家の中から声が聞こえる。オヤジの声だ。
「ただいま」
ルイは鎧を脱ぐと、剣を置いて座った。
「お前、またそんな格好で外に出ていたのか」
オヤジがタメ息交じりに言う。
「しょうがねぇだろ。外でモンスターに遭ったらどうすんだよ」
「お前は剣に頼り過ぎなんだよ。男なら拳で戦え、拳で」
「うるせぇよ」
ルイは冷蔵庫を開けると、ペットボトルのお茶を取り出して喉を潤した。
「そんなことだから、たかが女なんかに勝てないんだよ」
ルカのことを言っているようだ。ルカのことは、オヤジもよく知っている。
ルイと幼馴染で、小さい頃はよく遊んだものだった。
しかしその頃から、喧嘩をしては負けていた。未だ、一度もルカには勝ったことがない。
「あ、そうだ。夕方、例の拓馬君が家に来たよ」
……何だと。