現実RPG2
「拓馬……1章では、悪かった」


ルイは深々と頭を下げて言った。


「悪かった?何のことだよ」


怯えながら言う拓馬。


「俺はお前を、殺そうとした。でも、それは仕方のないことだった……」


頭を下げたまま、誠意を込めて言った。


「話が見えねぇよ」


拓馬が言った、そのときだった。


ルイの体が、後方に吹っ飛ばされた。


拓馬を見ると、手をルイにかざしていた。


どうやら、魔法を撃ってきたらしい。ルイの胸部に、ダメージが走る。


「拓馬、待ってくれ!」


「何だよ、隙だらけで頭なんか下げて。また騙そうってのかよ?お前なんかに、二度と騙されるか!」


再び手をかざしてくる拓馬。


「違う、拓馬!待ってくれ!話だけでも聞いてくれないか!俺は抵抗しねぇ!殺したければ殺せばいい!だけど、その前に話だけでも聞いてくれ!」


叫ぶルイ。必死さが伝わったのか、拓馬は手を向けたまま言った。


「何だよ、話って?」


話しを聞く気があるのかないのか、拓馬は今にも魔法を放ちそうな表情で聞いてきた。


「1章の話だ」


「話すなら早く話せよ、外道野郎」
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