現実RPG2
「……」


「お前は、その昔……戦闘訓練で、大魔法『スターライト』を撃った。それは、お前の記憶のほとんどを奪うほどの威力だった」


「それで俺の記憶が?」


「そうだ。……拓馬。一緒に、組織を倒してくれないか。俺たちは、私利私欲のために作られたロボットだ。道具としか見られていない。許せねぇ。戦争のために、心ある人間と、この世に存在してはいけないゲームの中の魔法……それを合成させられた。このままでは、母が報われない……」


「え……」


「頼む、拓馬!一緒に世界を救おう!首謀者を倒し、戦争を止めるんだ!」


そのときだった。ルイの背後から、銃声が聞こえる。


それと同時に、ルイの左肩が熱くなる。


「ぐっ……」


……撃たれた。誰かに、背後から。


幸い、銃弾は肩をかすめた程度だった。


「誰だ!」


ルイが振り向くと、そこにはルカが立っていた。
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